シャインマスカットとアレキサンドリアの違いは?


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初夏から秋にかけて、すごい人気の果物なのが「マスカット」です。

その中でも、「シャインマスカット」は特に人気のブランド果物と言われています。

 

ものすごく美味しいと評判のシャインマスカットですが、美味しいマスカットといえば今まではマスカットの最高峰といわれる「マスカット・オブ・アレキサンドリア」でした。

 

今回はそんなシャインマスカットとマスカット・オブ・アレキサンドリアとどのように違うのかという話をしていきます。


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シャインマスカットとアレキサンドリアの特徴からわかる違い

まず、シャインマスカットとアレキサンドリアの2つの特徴を簡単に説明します。

アレキサンドリアは古い歴史を持つ果物の女王

「マスカット・オブ・アレキサンドリア」はエジプトが原産のマスカットです。

非常に古い品種で、ローマ帝国自体にエジプトのアレキサンドリア港から地中海各地に広がりました。

 

非常に綺麗なエメラルドグリーンで、宝石とたとえられる姿をしていることや、芳醇な味と香りが気品にあふれています。

 

マスカットの名前の由来は香水の「麝香(ムスク)」から来ており、その味と香りは昔から高貴な人々を惹きつけたといわれており、かの有名なエジプトの女王クレオパトラも好んだと言われることから「果物の女王」とも呼ばれています。

(補足 最近ではエレキサンドリアを果物の王様、シャインマスカットをブドウの女王ということもあります)

 

日本には明治19年(1886年)頃に渡来して栽培が始まりました。

日本において一番最初に栽培されたマスカットであり、日本国内で一般に呼ばれる「マスカット」というのはこの「アレキサンドリア」を指すことが多いです。

シャインマスカットは食べやすく改良された新品種

シャインマスカットは「白南」と「安芸津21号」を交配して生まれたぶどうで、2006年に品種登録された比較的新しい品種です。

 

親である安芸津21号は「スチューベン(アメリカ系)」と「マスカット・オブ・アレキサンドリア(ヨーロッパ系)」を交配して生まれた品種です。

 

実は「シャインマスカットはアレキサンドリアの血を継いでいる孫」なのです。

 

なので、アレキサンドリアの素晴らしい甘みや香りを受け継いでいます。

 

シャインマスカットの一番の特徴は

種がなく、皮ごと食べられるので非常に食べやすい

ことです。

 

シャインマスカットはある時期に種ができない処理(ジベレリン処理)が施されています。

ジベレリン処理はひとつ一つのぶどうの房を手作業で行うため、とても手間のかかる栽培方法です。

手間をかけてしっかり育てているからこそ、美味しいと食べやすいの両方を実現した素晴らしい果物になっています。

 

また、シャインマスカットは日本で生まれた品種なので、日本で栽培しやすいようにできています。

通常のヨーロッパのブドウは病害に弱く、雨の多い日本での栽培は難しいとされてきました。

 

そこに病害に強く栽培がしやすいアメリカぶどうと交配することで、雨に強い、日本でも栽培しやすいマスカットとなりました。

 

※補足

別記事「シャインマスカットと普通のマスカットの違いとは?」でも書いたのですが、元々「マスカット」というのはヨーロッパ生まれであることを1つの条件として挙げていますので、シャインマスカットがマスカットに分類されるかどうかは定かではありません。

 

ただ、マスカット特有の香りは強く受け継いでいますので、そういった意味ではマスカットに分類されるかと思います。

アレキサンドリアとシャインマスカットの特徴的な3つの違い

マスカット・オブ・アレキサンドリアとシャインマスカットで特に大きな違いとしては以下の3つです。

  • 種があるかないか
  • 皮の厚さ
  • 栽培のしやすさ

 

アレキサンドリアは特に改良されずに昔からある品種です。

太古から愛され今に残っている品種なので、味、香りに関しては非常に美味しく定評があります。

しかし、アレキサンドリアはジベレリン処理による「種無しにする処理」ができないため、昔からみんなが想像するぶどうのとおり、種があり皮は分厚いので、若干食べにくい印象があります。

(厳密には、種無し処理をすると香りが損なわれるのでやっていないとのこと)

 

また、アレキサンドリアは栽培が非常に難しく、日本に来た当初は気候などの条件が合致する岡山県でしか栽培ができませんでした。(他のブドウは他の県でも栽培されていたが、マスカットは最初は岡山県だけでした)

今ではもうすこし栽培できる地域はひろがっていますが、それでも非常にデリケートです。

 

対して、シャインマスカットはそのようなマスカットの食べにくさ、栽培のしにくさを品種改良によって改善しました。

 

アレキサンドリア並みの味や香りを残しつつ、種無しで、皮が薄くそのまま食べられるマスカットがシャインマスカットです。

さらに害病にも強く栽培しやすいことから、長野県、山梨県、山形県など、他のブドウの産地と同じように栽培されています。


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【まとめ】昔から受け継がれるアレキサンドリア、現代技術の結晶シャインマスカットを食べ比べよう!

食べやすくておいしいシャインマスカットは誕生して早々大人気の高級フルーツとなっています。

対して、マスカット・オブ・アレキサンドリアのほうはシャインマスカットの人気をうけて、若干需要が少なくなっているようです。

 

ただ、アレキサンドリアに関しても味に関してはシャインマスカットに負けません。

種無し処理などをしない分、シャインマスカットより美味しい!という人も多いです。

 

夏から秋にかけての旬の時期にぜひどちらのマスカットも味わってみてください。

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